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環境適応能力 - 書評 - 『刑務所なう。シーズン2 前歯が抜けたぜぇ。ワイルドだろぉ?の巻』堀江貴文

木曜日, 3月 07, 2013
人間の環境適応能力って凄い。
前作では最初の方で知人のラジオを聞いていて涙ぐむシーンなども書かれていたのだけど。


今回のシーズン2もメインは日記で刑務所生活に慣れ、むしろ楽しんでいるようにすら思えることが綴られている。
楽しんでいる様子は例えば面会の人達が著名人多数で面白いのだけど、友人が来た時などは著者を楽しませようとして誕生日にはケーキの被り物を被って来たり、「下に水着を着て来たので脱ぎましょうか」と言われ慌てて制止する光景が書かれている。
しかし、著者のメルマガの読者でもあるので、日記部分については斜め読みした。
面白いのは本の合間で出てくるに西アズナブル氏の漫画である。刑務所では特食と呼ばれるアイスキャンディ(チューペット)が出されて、いざ食べようとしたら面会の時間が来て食べられない。
ただ面会が部屋に戻ると刑務官がそのアイスキャンディーを冷やしてとっておいてくれた時の著者の喜びようの凄さとか読んでいて思わず笑ってしまった。
大半を締める日記を適当に読んでいてもこの漫画によって内容が分かるようになっているので、興味がある人は本屋などで、この部分を立ち読みしてもよいかもしれない。
時事ネタはITから、政治、サイエンス、宇宙と多岐に飛んでいて2012年を振り返りつつも、「こういう視点もあるな」と関心させられるところも多数あった。
ただやっぱり興味が湧くのは著者の変化の過程である。人生の底辺を味わった人間が這い上がっていく過程中が書かれていて、刺激のない生活の中に喜びを見い出すことで何が変わったのかは出所してからの行動が全てだろう。
出所の予定時期から推測するに第三部作も出版されるだろうけれど、出所してから何をするのか気になる。
本書には明確に書かれていないものの、マネージャーに飛行機の操縦免許を実際に取らせたり、著者自身も航空力学の勉強をしていたり、ロケット事業も進めていくのだろうし他にもやりたいこと多数とのことで非常に楽しみである。

★★★☆☆

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