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オリンパスの粉飾について解説

金曜日, 11月 25, 2011
オリンパスの粉飾決算について解任された社長の会見もあったりして自分のTwitter上で賑わってましたので、ちょこっとそもそもこの事件って何なの?
という所を難しい言葉は使わずにフィクションで簡素に解説してみます。

あなたはとある東証一部上場企業の経営者です。

会社が儲かった年は余ったお金で他の会社の株式を買い、儲からなかった年は借金をして乗り切っていました。不況で1000億円で買った株が、200億円まで時価が下がっており、このままでは800億円の損が確定します。
持っていれば、買った時よりも上がるかもしれないし、売るまで損が確定ではありません。だから毎年1000億円で資産計上していました。
しかし、近代化が進み日本の法律も変わり、来年から時価200億円で計上するように求められました。
儲からなかった時にした借金は、転換社債と呼ばれるもので借金の返済期間がきたらお金を返すのではなく自社株券で返せるという優れものでした。ただし、800円の損失が明るみにでるとあなたの会社の株価が下がり自社株で返すことが出来なくなってしまいます。


会社の幹部達と話し合いある"名案"を思いつきました。それは、持っていた元1000億円の株券を1000億円でとある会社に売ってしまうというものでした。
200億円の株券を1000億円で買う会社なんてあるはずもないので、株を買う会社はあなたがアメリカに作ったダミー会社というスキームでした。さらに、ダミー会社は1000億円を持っているはずないので、あなたの会社から1000億円貸したことにしました。これであなたの会社は株による損失もなくなり、さらに1000億円を融資しているという優良企業の仲間入りをしました。さらに追い打ちを掛けるように、昔から研究開発した実験が成功。あなたの会社は毎年700億円もの利益がでるようにもなりました。さっそくこの研究成果で世界にも打ってでないといけない!と、国際色豊かにアメリカ人の社長を新たに任命しました。そして、「こんなに儲かるなら何年かでダミー会社の損失800億円も帳消しにできるし隠し通せるから何も問題ないからね。」...あなたは、部下達にそう言い残して引退し悠々自適の生活をしていました。
そんなある日、海外社長は帳簿上に奇妙な箇所を発見します。
「...
What?なんで毎年ワシが聞いたことも無い会社に、相談料として何百億も払うてんねん...」と。
社長は指摘しました。幹部達は焦ってます。元社長である、あなたの元にも連絡が入りました。
そこであなたは海外社長に会いに行き説明しました。「ノープロブレム。儲かっているんだからすぐにその会社の損失分を補填してその会社ごと消せば何も問題ないんだよ。うっしっし」と。
しかし、アメリカ人の社長は「ルール違反はアカンよろボケ。すんません。わてらルール違反してもうてました、て発表せな。」と態度を変えません。そこで、あなたは再び幹部達に手を回しこの海外社長をクビにしました。そして、話が分かっている幹部の中から社長が選ばれ一件落着したと思っていました。
しかし、なんとクビになった外国人の元社長はFBIに訴えてしまいました。それと取引の仲介会社などにイギリスの会社も入っていたのでイギリスの機関も動き出しました。さあ、今後この会社はどうなるんでしょう。

以上
アメリカの社長じゃなきゃ指摘しなかっただろう点がこの問題の本質でもある。ただ、普通なら追徴金と違反金とかで終わるけどもホリエモンは檻の中に入れられたわけで。。。その規模はあっさり上回る今回の案件。まぁ、その他の会計が発表通りなら内視鏡で70%のシェアを誇るオリンパスは日本の優良企業であることは間違いないんだけど、それも今後の捜査次第かなーと。
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