橋下大阪市長が辞職し出直し市長選に再出馬することになった。理由は大阪都構想の設計案を煮詰める法定協議会で、大阪都構想に賛成で選挙協力してきた公明党大阪府連が特別区の区割り案を反対し始めるという裏切り行為があったからである。公明党は維新の会に求心力がなくなってきたので次の選挙で期待出来ないと見限ったというのが正直なところだろう。議院内閣制と違い市長には市議会の解散権がないが、逆に法定協議会は無視して強引に推し進めることも法的には可能なはずである。しかし、「それでは独裁と変わらない」と民意を問う為に市長選に再出馬して再選しない場合は諦めるという。再選すれば民意を得たと前段のように強引に進めていくことになるだろう。選挙でワンクッションおく理由は独裁の匂いを漂わせたまま夏からの住民に都構想について説明する期間に突入すると、聞く前から拒否されることもあったり住民投票になっても賛同が得られないかもしれないことを懸念してだと思う。
橋下市長の言う議会をブラッシュアップの場として使って最後は直接民主主義を採用するという大阪都構想についての手法は斬新で且つ極めて民主主義的であり賞賛に値する。こんな仕組みを使って政治行政を考えて、また実行しようとしている政治家を他に知らない。論理的で最適で最短の戦略である。最短でやらないと任期には間に合わないので「ゆっくり対話を」なんて言っている記者は一刀両断されていた。
市議会は反対なのに対立候補を出さずに反故するらしいなどという記事などを読んでいると本当にどうしようもない連中だなと思ってしまう。
特に橋下市長を嫌っている人達、反対している人達はあるのは今のままの大阪で良いという意見だけのアンチ（否定）ばかりでオルタナティブ（代案）がないのだ。
今後も現在の大阪府と大阪市のままでいいということになったら、大阪が直面している東京にどんどん人口が吸い寄せられているという現実を加速することになり負債が多い大阪市は早晩破綻してしまうかもしれない。大阪都構想が頓挫するか否かは日本の今後の指標に大いに影響を与える事案である。