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無駄に遊べ - 書評 -『このムダな努力をやめなさい』成毛眞

火曜日, 3月 19, 2013
気にしてもしょうがないことを気にする...。という言葉遊びはさておき、対人関係、職場での悩みの坩堝にハマっている人には満塁ホームラン。
最初から気にしたことない自分のような人間もつい笑顔に。
コツコツ教の人は、思わずイラつくかもしれないであろう一冊。

このムダな努力をやめなさい: 「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ
  • 作者:成毛 眞
  • 出版社:三笠書房
  • 発売日: 2012-10-09
メモ替わりに要約する。
なぜ「しなくていい努力」までするのか?
人生を"消耗"する前に努力も選別しないといけない。
「頑張らない」「我慢しない」「根性をもたない」
嫌いな仕事は放っておけばよい。そうしたら誰かが代わりにその仕事をやるようになる。
嫌いな仕事をした為に得意な仕事が出来なくなるとその人の出番はなくなるからである。
根性でやることの大半は無意味。
自分が正しいという思い込みが暮らしを息苦しくする。
ただのいい人というものは消耗品で終る。
そして善人に憧れる日本人は謝罪を好むようになってしまった。
「右へならえ」の精神は今や真っ先にリストラ要員。
戦略的に目標を立てることに意味はない。いかに場当たり的に生きられるかである。
いつ役立つか分からない英語を勉強しても苦痛なだけ。
今まで英語が不得手な日本人は海外での会議などでもいつもニコニコして不気味がられていたが、変に得意になってしまったが為に何も考えていないことがバレてしまった。
どれだけ人を楽しませるネタを揃えられるかどうかが人生の最優先課題だ。

ご覧の通り、どこから読んでも成毛さん節全開の仕上がりで、まさに金字塔ならぬ金太郎飴とでも言えば良いのか、読後には薄荷飴を食べたようにスッキリとした清涼感たっぷりな本である。
著者が詳しい歌舞伎と釣りバカ日誌を比較して日本論を展開していたり、九州大で「婚学
」なるものを教えていることについて知ったときにひっくり返ったエピソードなどもユニークで面白い。
この手のジャンルの本には重要な点が2、3書いていたら良いとされているけど、中までアンコたっぷり仕様なので、どこから読んでも良いし、その指摘していることは物事の本質をズバリ突いているお得な本である。
こんな痛快な本を読んだ後では、同類の本はもう読まなくて良さそうである。

★★★★☆


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