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時事 - 世界初 iPSの臨床研究が目の難病に挑む

木曜日, 2月 28, 2013
iPS臨床、初の申請=目の難病で移植研究-厚労省が審査、来年度にも開始・理研(時事ドットコム)

遂に来た。しかも日本が世界初っていうのが嬉しい。
今回の発表は失明になることもある病気、黄斑変性症(加齢黄斑変性)に対する臨床研究の申請のようだ。

理化学研究所の記事 によると今までは、
海外では、中絶胎児や提供眼からのRPE細胞の移植が行われています。しかし、日本ではそれらは倫理上・法律上認められていません。また、RPE細胞の他家移植は拒絶反応が強く、うまく生着しないことが報告されています。そこで海外では、患者本人のRPE細胞を網膜の周辺部から採取し、黄斑部に移植することも行われてきましたが、手術に大きなリスクが伴うため、日本ではほとんど行われていません。
と、いったように倫理的な問題も抱えていたし、特に他国よりも厳しい日本ではiPS細胞で解決出来る問題は多いようである。またES細胞とiPS細胞での比較研究も必要だという。

iPS細胞を用いた網膜の再生医療
ES細胞は、受精卵ないし受精卵から発生が進んだ胚盤胞から作成され、倫理的な問題や拒絶反応の問題を抱えています。一方、体細胞に遺伝子を導入して作成されるiPS細胞は、倫理的な問題や拒絶反応の問題を回避できる一方、生体に移植した場合のがん化の可能性が課題となっています。ES細胞とiPS細胞のそれぞれの性質や利点をより明確にしていくためには、それぞれを比較研究することが必要です
多能制肝細胞の研究が進むことによって、自分の細胞を予めそういう機関に預けておくと必要に応じて血液を作ったり、内蔵を作ったりできるという風に進化していくだろうから、今回のそれに向けた貴重な第一歩だと言える。しかし、本来はES細胞も倫理的問題を早くクリアするように国が規制を見直し制度設計していくべきだろうけど。

技術的なことは日本網膜研究所の技術紹介で大体掴めるので興味を持った方はみてほしい。

iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞移植による加齢黄斑変性治療の開発

私たちは、iPS細胞から分化誘導した網膜色素上皮(RPE)細胞移植による、加齢黄斑変性の新たな治療法を開発することを目指しています。さらにこの治療開発を端緒として、視細胞移植、網膜再生薬、検査法開発などにより、現代の難治性網膜疾患を治療可能な疾患にすることを目指します。
今回の研究は安全性の確認が主な目的で、大きな治療効果は見込めないらしいが結果に期待したい。
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